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2020
06.01

キャンセル料と消費税の区分

キャンセル料と消費税の区分

「損害賠償金的なものは不課税に」

 

新型コロナウィルス感染は減少傾向を示してきたが、一時は旅行や飲食店のキャンセルが相次ぎ経営に打撃を与えた状況もあった。

事情が事情だけに、キャンセル料は取らなかった事業者も多いと思われるが、キャンセル料を受け取った場合には税務上の処理に戸惑う事業者もあっただろう。

キャンセル料も店(会社)の収益になり、所得税や法人税の課税対象になるが、消費税については納税額に影響してくるので取扱いは重要だ。

いわゆるキャンセル料といわれるものの中には、解約に伴う「事務手数料」としての性格のものと、解約に伴い生じる「逸失利益に対する損害賠償金」としての性格のものとがある。

事務手数料ということであれば、これは役務提供の対価となるので消費税の課税対象となる。
例えば、航空運賃のキャンセル料などで、払戻しの時期に関係なく一定額を受け取ることとされている部分の金額は、解約等に伴う事務手数料に該当し課税の対象になる。

これに対して、逸失利益に対する損害賠償金としてのキャンセル料は、本来得ることができたであろう利益がなくなったことの補てん金だから、資産の譲渡等の対価に該当しないため課税の対象とならない
例えば、航空運賃のキャンセル料などであっても、搭乗区間や取消時期などにより金額の異なるものは、逸失利益等に対する損害賠償金に該当するので課税の対象とならないとされている。



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