10.25
連続発生の相続では相次相続控除 前回の相続税額から一定額を控除
相次相続控除は、今回の相続開始前10年以内に被相続人が相続、遺贈や相続時精算課税に係る贈与によって財産を取得し相続税が課されていた場合には、その被相続人から相続、遺贈や相続時精算課税に係る贈与によって財産を取得した人の相続税額から、一定の金額を控除する。
この制度は、相続税の負担が過重とならないように、前回の相続税額のうち、一定の相続税額(1年につき10%の割合で逓減した後の金額)を控除しようとするもの。
相次相続控除が受けられるのは、
(1)被相続人の相続人である
(適用対象者は、相続人に限定されているので、相続放棄者や相続権を失った人がたとえ遺贈で財産を取得しても、この制度は適用されない)、
(2)その相続の開始前10年以内に開始した相続により被相続人が財産を取得している、
(3)その相続の開始前10年以内に開始した相続により取得した財産について、被相続人に対し相続税が課税されたこと、
の全てに当てはまる人だ。
なお、相続税の申告書は、相続開始後10ヵ月以内に税務署に提出する必要がある。
しかし、財産の合計額が基礎控除額以下の場合や、障害者控除等の適用により税額がゼロになる場合は申告不要だ。
したがって、相次相続控除の適用で相続税額がゼロになる場合も、相続税の申告書の提出義務はない。
また、1次相続時の相続人が相続税額の2割加算の適用を受けていた場合、控除の対象となる相次相続控除の金額は2割加算後の税額となる。
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